日時:2019年10月11日(金) 19:00開演(18:30開場)
場 所:豊洲シビックセンターホール
(豊洲駅より徒歩5分 : 豊洲文化センター)
指 揮:山﨑 滋
ピアノ:松元 博志
打楽器:會田瑞樹
笛 :松尾慧
尺 八:山口賢治 高橋慧山 本間豊堂
三味線:田中奈央一 大友美由奈 成瀬朋子
十七絃:藤川いずみ
太 鼓:若月宣宏 鈴木章友 西谷八千代
企画・構成:西耕一
主 催 :一般社団法人日本合唱協会
芸術文化振興基金助成事業
池内友次郎(1906-1991)の存在を抜きにして日本作曲界は語れない。
1927年、日本人として初めてパリ国立音楽院作曲科で学び、フォーレ、サン・サーンス以来の近代フランスの作曲書法を日本に根付かせた。その功績は計り知れないものであり、池内以前と池内以後とも言えるほどの違いが聴き取れる。
門下の松村禎三は『池内先生と出会って、目からうろこが落ちるような感覚を持った』と述べており、門下の三善晃は池内追悼コンサートに寄せて『先生は最も高度な音楽の書式を教えることのできた唯一の教育者だった』と書いている。
その最高の教育を受けたのが、黛敏郎、矢代秋雄、別宮貞雄、松村禎三、間宮芳生、林光、三木稔、眞鍋理一郎、助川敏弥、三善晃、池辺晋一郎、北爪道夫、西村朗など・・・。ごく一部の紹介にとどまったが、我が国で活躍する作曲家の殆どは、直接もしくは間接的な池内門下と言えよう。
池内門下の高度な創作をまとめて1969年には『池内友次郎の音楽とその流派』というレコードボックスも発売された。奇しくも50年前のことであった。そのような偶然も手伝い、企画者は室内合唱団『日唱』による『日本の巨匠』シリーズとして『池内友次郎』を特集したいと考えた。
ひとことに合唱と言っても、無伴奏、打楽器、ピアノ、邦楽器など、様々なコラボレーションによって作られる音響美が企画者も楽しみである。
池内にとって、結果的には遺作となった『恋の重荷』の久々の再演と、その弟子たちの独自な創作を発揮した音楽。
委嘱初演となる森ミドリの作品は、池内友次郎の俳句を使った合唱曲となった。
秋の夜に日本の優れた作曲家たちの幅広い音楽を味わいたい。
(企画構成 西耕一)