1963年 | 日唱発足 創立メンバー21名によって、美しいハーモニー, 緻密なアンサンブルを前提として、音楽的にも幅のある楽しい魅力的な演奏を目指して日唱は発足した。 第1回定期演奏会としてこの年の9月17日, 神田・共立講堂で指揮者なしの演奏会を開く。その際初演された委嘱作品「小さな目」は、三善晃と日唱との意欲の結晶で、両者にとってまことに思い出深い作品となっている。 |
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1964年 | TBSの委嘱により、高田三郎「水のいのち」を山田一雄の指揮で初演する。 |
1965年 | 9月28日、第7回定期として“山田耕筰作品を合唱で聴く夕”を佐々木基之の指揮で演奏。その際、増田順平により編曲された20曲がコロムビアレコードより「からたちの花」として発売(若杉弘指揮)された。その後2006年には往年の名演復刻版としてコロムビアミュージックエンターテインメントよりCD発売され、今なお好評を得ている。 |
1966年 | 第11回定期“三善晃合唱作品の夕”は、芸術祭奨励賞を受賞する好演で、超満員の聴衆を満足させると同時に、新メンバーの多い女声陣の自信を深めた。なおこれは作曲家個展シリーズの第1回目である。 アマチュア合唱団との交流を主旨とし、邦人作品の紹介 合唱における諸問題を作曲家,指揮者,演奏家を交えて懇談する日唱コーラスサロンを始める。 また1964年より、ラジオ関東をキーステーションとしてミッチミラースタイルの音を目指す「百万人のコーラス」という番組に「サニー・シンガーズ」という名称で出演していた日唱は、この頃(66年)より時流に乗り、動ける合唱団を目指しダンスの基礎レッスンを始める。以後68年までポピュラーコンサートとして、動きのある演奏会を持った。 |
1968年 | TBSラジオ制作により、團伊玖磨作曲「混声合唱のためのディヴェルティメント」を初演。 |
1969年 | 10月7日には、文化庁芸術祭主催公演として“芸術祭賞受賞合唱作品の夕”清瀬保二“冬のもてこし春だから”他3曲を山田一雄の指揮で演奏した。 第18回定期演奏会“間宮芳生合唱作品の夕”は、芸術祭優秀賞を受賞する公演で、その際委嘱初演された「日本民謡による12のインヴェンション」は日本コロムビアよりレコード化され11月に発売された。 |
1971年 | 矢澤 宰の遺稿詩集“光る砂漠”より選んだ9篇の詩をもとに萩原英彦が作曲した混声合唱組曲「光る砂漠」が11月10日 ピアノ三浦洋一,指揮木下保によって中部日本放送より放送初演され、芸術祭優秀賞を受賞した。 |
1972年 | 第26回定期演奏会(11月8日)は「室内合唱と邦楽器とのアプローチ」として、助川敏弥,三木稔,諸井誠,清水脩による全ステージ委嘱新作の会で、日唱にとって新しい面の開拓をめざした非常に意欲的な会であった。 |
1974年 ~75年 | 第34回~37回定期演奏会は、パレストリーナ生誕450周年記念として改めて合唱の原点に立ち返り、小泉功監修, イタリア文化会館 日本コロムビア後援の下、4回連続演奏会を開いた。 |
1976年 | 第39回定期演奏会にて、寺山修司詞 諸井誠曲による委嘱新作 シアターピース「花札伝綺」に挑戦。 指揮 山田一雄, 三十絃 宮下伸, 琵琶 半田綾子, 打楽器 吉原すみれ。 当時一世を風靡した寺山修司率いる演劇実験室「天井桟敷」の皆様にご協力いただき素晴らしい公演となった。 「花札伝綺」は83年、88年にも再演される。 |
1980年 | 増田順平を常任指揮者に迎える。 |
1983年 | 日本合唱協会創立20周年連続演奏会全6回 |
1984年 | フランス音楽のエスプリを湛えるピアニストでありオルガニストであるアンリエット・ピュイグ=ロジェ女史との出会いにより、刺激的な演奏会となる。 第49回定期 “萩原英彦合唱曲の夕” 秋山和慶 指揮 第53回定期 “ルネッサンスと現代” 森 正 指揮 第54回定期 “フォーレ合唱作品の夕 小泉ひろし指揮 |
1986年 ~88年 | 第55・56・57・61・65回定期演奏会 「合唱でつづる日本音楽史考Ⅰ-Ⅴ」 西洋音楽のみならず古代から現代までの日本の歌の歴史をたどるシリーズ。 間宮芳生、三木稔、小山清茂、田中利光、池辺晋一郎 |
1990年 | 第71回定演 山田一雄楽壇生活50周年記念。 (日唱の音楽監督になられて25年) ブラームス「愛のワルツ集op.52 」 シューマン「ロマンスとバラード」他 |
1992年 | 第80回定期演奏会 好評だった「合唱でつづる日本音楽史考」そのⅥとして、シアターピース「源氏の四季」を諸井誠に委嘱。作詞 岸田理生。 若杉弘指揮、和田喜夫演出。岸田事務所+楽天団の協力を得て華やかな演奏会となる |
2000年 | 第118回定期演奏会「日本の合唱百年・。四つの時代」指揮 お話 畑中良輔。フォンテックよりCD発売。 同年10月第121回定期 海老澤 敏監修のもとに「モーツァルトの煌めき」と題しモーツァルトのミサブレビス等を歌う。 日唱委嘱合唱作品 山本直純編曲によるピアノソナタkv.545(第1, 2楽章)、kv.331(第3楽章)を氏の指揮で初演。 |
2005年 | 第144回定期 「音で聞く洋楽渡来昔がたり」 中世、ルネサンス音楽史研究の権威 皆川達夫氏に指揮とお話をお願いし、天正時代の日本人が聴いたキリスト教聖歌をひもとく。 オラショ、天正使節歓迎ミサ他 指揮 お話 皆川達夫。 |
2009年 | 第164回定期 「まほろばを歌う」 “やまと”の枕詞で、母なるふるさと 美しいところを意味する『まほろば』をテーマにしてやまと文化を合唱の世界に取り込んで、北爪道夫氏に委嘱し「万葉のうた」を初演する。 その後シリーズ化。 |
2010年 | 第169回「もう2つのまほろば」 日本列島から生まれた“やまとうた”以外 もう2つのまほろば、アイヌの歌と琉球の歌を委嘱初演。舞踊や民族楽器も加え、華やかで楽しい舞台となった。 3つのアイヌの歌/千原英喜 琉球悲抄/柳田孝義 指揮 山﨑 滋 キャスター日下部吉彦 山﨑 滋を常任指揮者に迎える |
2012年 | 第180回定期 イギリスの現代人気作曲家ジョン・ラターの曲を透明で美しく優しくうたう。 レクイエム 五つの子供の歌 他 指揮 山﨑 滋 第182回定期 古典文学大作「平家物語」を合唱作品として世に出したい、そんな想いから長年温め2012年委嘱初演を果たす。 11月には奈良・広島においても公演し素晴らしい好評を博す。厳島神社高舞台にて奉納演奏もおこなった。 音楽絵物語「平家物語」構成 半田淳子 作曲 北爪道夫、半田淳子 編曲 北爪道夫 指揮 山﨑 滋、琵琶 半田淳子、ピアノ 新田境子、パーカッション 豊永武志 |
2014年 | 文化庁からの勧めを受け一般社団法人化 「一般社団法人 日本合唱協会」内に「室内合唱 日唱」を置き活動を継続。 舞踊家である松本光雄・松本恵美子をゲストに「華麗なるウィーン」と題し社団化後第1回定期演奏会を開催。この公演は好評を博し再演を果たす。 プロジェクターを使った音楽物語「ブレーメンの音楽隊」柳田孝義作曲:日唱委嘱作品を子ども向けプログラム「ファミリーサマーコンサート」として開催。 |
2017年 | 社団化第18回定期 山田一雄作曲作品と山田一雄指揮による日唱初演作品を集めた演奏会「山田一雄リバイバル」をおこなう。 指揮:秋山和慶/ソプラノ独唱:山田英津子 |